日本社会は心の底から「常識外」の人間を求めている

先日、日系自動車メーカーで勤めている人と話した。その人は今いる会社を辞めて、アメリカに渡って、イーロン・マスクの元で働きたいと話していた。いまいる会社はかなりネームバリューがあるのだが、電気自動車が普及し始めると、プロダクトの技術的な差別化要因が溶けるかもしれないという。

だれでもそれを作れるとなれば、物量戦に長けている中国勢がテイクオーバーするんじゃないか、と読んでいた。家電業界で起きたことが繰り返されるということだ。

それに加えてイーロン・マスクのビジョンは素晴らしい、とその人は言っていた。エンジニアリングの観点からみても、マスクのとっているストラテジーの方が将来的に優位になることは十分に考えられるという。

「さあ火星に移住しよう」

イーロン・マスクは先月末、火星植民計画をプレゼンテーションした。その数週間前に、Facebookの人工衛星を積んだロケットが発射失敗で、燃えてしまっていたが、気にしていない。「テクノロジーの進歩は卓越した人材に困難な課題を与えたときに起きる」と語っている。歴史の中で、それをもたらすのが戦争だったときもあったが、現代では、こういうチャレンジが必要になるだろう。

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最近は各所でインタビューしているが、本田宗一郎や盛田昭夫のような人が日本にはいたんだ、と皆さん言っている。青色発光ダイオードの中村修二氏、フラッシュメモリの舛岡富士雄氏、Winnyの金子勇氏と、素晴らしい業績を上げた科学者が罰せられたのはかなりマズいところではあるが。とにかく面白い「常識外」は居たのだ。

いい人材はこういうチャレンジがされているところに集まるだろう。おそらく衣食住を満たし、不快なことを避けられる所得に達すると、仕事のモチベーションは「わくわくしたい」「すごい経験をしたい」に集中する。特にひとつの分野に集中し、とてつもないスキルを身につける人材にはこの傾向が強い。

でも、この「ワクワクしたい」という欲求は自動車エンジニアやロケットエンジニアに限らないだろう。ぼくは人の所得はAIとロボットで膨れ上がり、もっと違う価値を重視するようになると思う。つまり経験を重視するようになる。それにそぐうように社会を作り変えていくべきだと思う。

こういう面白い人を伸ばしていくこと、暗記学習・官僚的価値観から人間を解放することには力を注いでいきたい。だって、ずっとワクワクしていたいから。

Thank you for persons talking with me about this theme.

Takushi Yoshida

起業家&デジタルビジネスアナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ジャカルタで政治経済記者。APEC、ASEAN首脳会議でTPP、ASEAN+3などの地域経済統合をリサーチ。帰国後、米デジタルマーケティングメディアDIGIDAY[日本版]立上げ参画。2017年10月テックビジネス戦略メディアAxionを創業。

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