攻殻機動隊に漂う「現代への不安」

公開中の「攻殻機動隊 新劇場版」を観ました。グローバル化、テクノロジーの指数関数的発達への戦きが感じられます。

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攻殻機動隊 新劇場版

本作は劇場版1作目の「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」(95年)以前にさかのぼり、背景を解き明かす物語。

GHOST IN THE SHELLでは、国家から比較的自由な人間が集う香港をモデルにした都市が舞台。主人公の草薙素子は「ネットは広大だわ」と当時出現したばかりのネットへのポジティブな考えを出していましたが、今作ではイノベーションをもたらしたGoogleAppleAmazonなどの独占への不信感や、グローバル化アナーキズムと非難するシーンがあり、国家がそれらを統治するべきだとのムードが含まれていた印象です。

 初作から20年経ち、時代のテクノロジーへの態度が変化したかもしれません。

 全共闘世代の押井監督から製作陣が若返りました。グローバル化、イノーベーションに不安を感じ、確からしいもの=力強い国家=を求める「時代のムード」が、作品に映っている印象です。

近未来警察アニメの「サイコパス」でも、テレビシリーズ一部の最後は新しいアーキテクチャーによるガバナンスではなくて、法の支配こそが人間の英知である、という台詞を主人公が言います。アメリカのドラマに見られるように外国から怖いものが来るという話がさまざまな分野で散見されます。

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現代は「個人の力が国家に勝る時代」だそうです。シリコンバレー周辺からは新種のリバタリアンが生まれている。最近のSFアニメはそういうものへの恐怖が出ているんじゃないか、と勝手に思っています。

Takushi Yoshida

起業家&デジタルビジネスアナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ジャカルタで政治経済記者。APEC、ASEAN首脳会議でTPP、ASEAN+3などの地域経済統合をリサーチ。帰国後、米デジタルマーケティングメディアDIGIDAY[日本版]立上げ参画。2017年10月テックビジネス戦略メディアAxionを創業。

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