アドテク勉強会RTBは建設会社の談合入札を見習うべき?

この記事の筆者のRoss Benesと翻訳のガリレオの見識は本当にすごい。セカンドプライスオークションは経済学上は、高値入札も2番手の価格になるため、買い手に高値をつけるインセンティブを引き出すとされている。

本文では興味深い検討がされている。

たとえば、1つ目のSSPにおける上位2件の入札額が14ドルと4ドル、2つ目のSSPにおける上位2件の入札額が25ドルと2ドルだったとしよう。この場合、決済価格を決めるのは1つ目のSSPになる。なぜなら、両者の決定価格(セカンドプライス)を比較すると、4ドルの方が高くなるからだ(このケースの決済価格は4.01ドルとなる)。だが実際、入札全体を俯瞰して見ると、2番目に高い金額は14ドルになるのだが、それは採用されない。

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情報筋は米DIGIDAYに、サーバー・トゥ・サーバー接続は、こうした力学をいくつかの方法で変える可能性があると話した。

サーバーサイドでの接続が可能になれば、より高いセカンドプライスを引き出せる可能性はある。ただし、この25ドルや14ドルのような入札は、買い手がセカンドプライスでの「戦略」を実践した結果だ。仮にすべてのプライスが採用されるとなると、6ドルとか3ドルとかの入札を試みるかもしれない。

セカンドをファーストにすれば解決するわけではない

メンデス氏は、パブリッシャーが効率を上げたいならば、セカンドプライスモデルでSSPから入札を集めるより、(もっとも高い入札額が決済価格となる)ファーストプライスモデルを活用するほうが上手く行くと指摘する。だが、ほとんどのアドエクスチェンジは依然としてセカンドプライスオークションに依存しているので、パブリッシャーがファーストプライスモデルに切り替えることは難しいかもしれない。

複数の情報筋が米DIGIDAYに語ったことによると、セカンドプライスという技術は古い遺産だが、検索やディスプレイ広告の初期の時代にデジタル広告に定着して以来、多くのベンダーが慣習的に使っているそうだ。

セカンドをファーストに直せば、パブリッシャーが一位の入札額をそのまま楽しめるという考えは甘い気がする。今度は買い手が弱気になる可能性がある。

それから、基本的にRTBは経済理論上のいわゆるマーケットが成立しているとは言い難い場であることも重要だ。並列して市場が存在し、不透明性のレベルが高い。他にも価格の決定要因にが存在しているようにも見受けられる。解けないパズルかもしれない。

こうなってくると、日本の建設業界の談合入札にも一定の合理性を認めることができる気がしてくる。

Photo via Pixabay

Takushi Yoshida

起業家&デジタルビジネスアナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ジャカルタで政治経済記者。APEC、ASEAN首脳会議でTPP、ASEAN+3などの地域経済統合をリサーチ。帰国後、米デジタルマーケティングメディアDIGIDAY[日本版]立上げ参画。2017年10月テックビジネス戦略メディアAxionを創業。

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