【動画】アドビ「Adobe Analytics」に新機能を追加

サマリ

Adobeは11月にAdobe Analyticsの新機能を発表しました。Adobeは11月22日に日本のメディアラウンドテーブルを開催し、アドビシステムズ株式会社グローバル サービス統括本部 プロダクトエバンジェリスト兼シニアコンサルタントの安西 敬介氏が追加された新機能や最新のDMP(データ管理プラットフォーム)動向に関して説明しました。

詳細については以下のビデオを参照ください。ここではかいつまんだ内容をお知らせします。

1. Context-Aware Session:マルチチャネルカスタマージャーニー分析

「Context-Aware Sessions」とは「訪問」をユーザーの状況に応じた形で定義できる機能のことです。パラメーターを臨機応変に定義し、過去に遡って適用できるようになったため、ユーザーがアプリで費やす時間をより詳細に定義し、分析に有効なコンテクストを得られるようになりました。

指標の定義として30分となっている「訪問」の単位を変更することが可能。「例えば、アプリを開きっぱなしのままスマホがロックされ、しばらくたった後にそのユーザーがアプリに戻ってきた場合も別の訪問としてカウントしているケースもある。アプリの特性によって訪問を細やかに定義することで、分析の土台がきれいになる」といいます。

「これまでPushメッセージの受信やGEOフェンス(指定された特定のロケーション)に入ったなどを計測したい場合、意図しない訪問カウントがあがってしまうことがあった。このオプションにより特定の要件を訪問としてカウントしないことができるようになる」。

アプリから得られる行動データを分析するうちに、アプリ利用状況が次第に明確にわかるようになってくることがあります。例えば、ある人がクーポン画面に達したままアプリを開きっぱなしにし、数時間後に来店して、アプリを再び開き、レジでクーポンを提示することがありうる。この場合を1回の訪問と2回の訪問のどちらに定義するべきでしょうか。企業ごとに異なる好ましい訪問の定義が存在するはずでしょう。

多くのベンダーでは、モバイルアプリのセッション計測は、モバイルアプリ内にハードコードされたタイムアウトのパラメータにもとづいて計測を行っているが、アドビは計測を行っているすべての行動データをサーバーに移行させ、そのデータを破壊することなくセッション定義を変更/適用し、別のレポートとして作成する、と安西氏は説明しています。

2. 地図表示機能の追加

「Analysis Workspace」のレポート形式の一つとして地図表示機能「Adobe Analytics Analysis Workspace Map Visualization」が追加されました。これにより、これまで蓄積されたアクセス情報に対して、地図上にマッピングしたデータで、ユーザーがモバイルアプリやWebサイトにどこからアクセスしているかを視覚的に把握することができます。例えばモバイルアプリキャンペーン中、どの店舗により多くの消費者が来店しているかを確認し、消費者の行動に合わせて販促戦略を変更することができます。

3. Adobe AnalyticsAdobe Audience Managerの連携

従来は複数のソースで集めて作成したAdobe Audience Manager上のセグメントがオウンドメディア上でどのように行動しているかの分析ができていませんでした。今回の連携による機能強化により、Adobe Audience Manager上で作成されたセグメントごとのコンバージョンへのインパクトや動線などをAdobe Analyticsのワークスペース機能「Analysis Workspace」で利用できるようになりました。

オウンドメディアの訪問者と自身の顧客セグメントを比較することができます。オウンドメディアで接触している訪問者が全く自社の顧客層に合致しなかったり(トラフィックの購入方法を誤っている可能性があります)、あるいは潜在的な顧客層の存在に気づけたりする可能性があります。

企業のアナリティクスー施策環境の変化

企業でのデジタル知見の蓄積と同社の「デジタル ストラテジー グループ」、分析と施策のサイクルの高速化やそのプロセスのソフトウェアの活用による簡略化、モバイル、分析とクリエイティブの組み合わせなどについて、安西氏にインタビューしました。

結論

Context-Aware Sessionはマルチチャネルの分析をより厳密化する試みでしょう。近年のモバイルの重要性の高まりは、企業のデジタルマーケティングにも変化を求める結果となっています。モバイルが引き起こしたのは、一人で複数台のデジタルデバイスを利用するマルチデバイス化と短時間高頻度のメディア接触です。人が常にインターネットと接続することで、人々(「消費者」とは呼びません)が極めて複雑な「行動」を取っていることがわかってきています。

分析や施策を実らせる前提条件として、企業はユーザーにたくさんのアプリのインストールを成功してもらう必要があります。アプリインストールに有利なのは物理的な店舗をもつ小売業やあるいは小売業を含んだ製造業の企業です。仮に競合数社に対しアプリインストール数や分析、施策の質で大きく差をつけている場合、優位になりやすいでしょう。

若年層の中にはtwitterやInstagram内での検索という行動もみうけられますが、人々は情報収集時にはウェブを泳ぎ回ってもいるので、データ分析の拠点や顧客獲得の拠点として機能している限りオウンドメディアは一定の重要性を保っていると考えられます。

 

 

Takushi Yoshida

起業家&デジタルビジネスアナリスト。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。ジャカルタで政治経済記者。APEC、ASEAN首脳会議でTPP、ASEAN+3などの地域経済統合をリサーチ。帰国後、米デジタルマーケティングメディアDIGIDAY[日本版]立上げ参画。2017年10月テックビジネス戦略メディアAxionを創業。

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